明日2月11日(祝)はキッズトレーニングキャンプ及びトライフォースチャレンジ開催のため休館となります。
トライフォースチャレンジでは試合終了後の15時あたりから合同スパーリング大会もあります。
品川区総合体育館でお会いしましょう!!
澤田です。
前回の続き、今回はトップ編を解説していきます。
トップからのサワダバーは、スピンオフ作品のようなものです。
前作のサワダバーでも、最後にちょこっと触れているぐらいですが、今回はガッツリとトップを主役にしています。
前作の製作以降、最も技術体系が進化した部分がトップからのサワダバーです。
そして、特に最近では「サワダバーってむしろトップからの方が強くないか!?」と自身で感じるようになりました。
スピンオフ作品が本編よりも有名になってしまうような現象です。麻雀漫画の「天」と「アカギ」みたいな感じに。
トップからのサワダバーを強くしていることの要因の一つとして、パスガードとサブミッションのダブルアタックを狙える、という点があります。
トップからのサワダバーは、①クロスボディアンダーフック②レッグインサート③グリップブレイクという手順で行います。ボトムからでは最初の手順がエルボーフックでしたが、トップからでは代わりにクロスボディアンダーフックを行います。そこ以外は同じです。
このクロスボディアンダーフックというポジションは、強烈なパスガードのポジションでもあります。図でいうと、上がパスガードへのルート、下がサワダバーへのルートです。
相手は両方ディフェンスしなければいけないので、かなり厳しい状況に追い込まれます。
では、どこからそのクロスボディアンダーフックへ行くか?こんなにたくさんエントリーを教則では紹介しています。
無限とも思えるエントリーから、より実践的で発生しやすいシチュエーションを選びました。すべてはクロスボディアンダーフックに通じ、通じてしまえばこっちのもんです。
また、トップからのサワダバーはボトム以上に相手のディフェンスのリアクションが一定です。これは本当に間違いないです。
ボトムからのサワダバーは、相手のフィジカルや体格差によってぶっこ抜かれてしまったり持ち上げられてしまって防がれてしまうことがあります。リアクションがイレギュラーであったり、埋められないパワー差によって防がれる、というのはボトムでは起こります。そのことは澤田自身でも感じます。
トップからの場合は、自分が相手の上にいるので、ボトムよりは体格・フィジカル差によるイレギュラーなリアクションやディフェンスはなくなります。それゆえ、相手の動きに合わせたポジションキープのパターンをいくつか覚えておけばよいのです。
教則では、クロスボディアンダーフック状態で相手がディフェンスしてきた場合、頭を跨いでレッグインサートをする前の場合、レッグインサートをした後の場合など、シチュエーションを細かく分類しています。
サワダバービヨンドは2月11日(祝)発売です。ざわ・・・ざわ・・・しながらお待ちください。
キッズトレーニングキャンプにて山田秀之生がテクニック指導をして下さいます。
現役トップ選手のテクニックをみなさんお楽しみに!
会場は五反田駅、大崎駅から徒歩8分です。※ポスターの品川駅から徒歩7分は間違いでした。
相澤くんです。
最近イイ動きが出るようになってきました。
白帯でストライプ3本もらったあたりでもレギュラーにあまり出ていなかったので、「週に一回はレギュラーに出てガンガンスパーリングやりなさい」と言ったら次の週から律儀にレギュラーに参加するようになりました(笑)
素直なかわいいやつです。
澤田です。
サワダバーの続編となる、サワダバービヨンドが2月11日(祝)より発売されます。
サワダバービヨンドは、ボトムとトップに分かれていますがまずはボトムについて解説していきます。
図を用いて説明していきます!
サワダバーは①エルボーフック②レッグインサート③グリップブレイクという手順を踏んでいきます。
これはどのガードからでも変わりません。
そして、前作のサワダバーではこの基本システムの説明が中心でした。
発売が発表されてからよく質問を受けます。
「前作のサワダバーを見ていないんですが、ビヨンドから見ても大丈夫でしょうか?」
大丈夫です。海外ドラマでもシーズン2からでも楽しめるように、「これまでのプリズンブレイクは・・・」みたいな感じであらすじを紹介してくれますが、サワダバービヨンドでもそれはあります。
一つ目のテクニックは、前作のオーバービューです。ご安心ください。
※澤田は実は海外ドラマ見たことありません。違ったらゴメンナサイ。勝手な海外ドラマのイメージです(笑)
そしてこの基本システムの入り口となるエルボーフックへは様々なエントリーがあります。
前作ではざっとこんな感じのエントリーを紹介しました。どちらかというと相手のパスガードに合わせるカウンターが中心ですね。
赤いところをご覧ください。今回はハーフガードとその亜種であるラッソ+フロントカラーグリップガードからを中心にエントリーを紹介しています。
また、サワダバービヨンドでは、相手がサワダバーを警戒しエルボーフックに入り辛い場合にどのようにオフェンシブにエントリーするか、という点を重視しています。
次にトラブルシューティング。
サワダバーはレッグインサートすればほぼ勝ちといっても良いです。ただ、レッグインサートするまでが結構大変でもあります。
そこで、レッグインサートし辛い時に使うベリーダウンレッグインサートというムーブを説明します。
このムーブは、スイープやバックテイクでも使うのでぜひマスターしてください。
それでもレッグインサートできない時はスイープ又はキムラロックに切り替える、といった流れです。
この辺までカバーしておくとかなり実践的なシステムになりますし、柔軟性がなくてレッグインサートができないという悩みも解決できます。
さらに、今回図で紹介したところ以外で、前作で埋めきれなかったピースを補完してあります。そちらもお楽しみに。
というわけでシーズン2からでもまだ間に合う、サワダバービヨンドの紹介でした。
柔術において何かと議論の対象となる帯の昇格基準について。私がこれまでの25年間、柔術界を見てきて分かったのは、
「◯◯さんは技を何も知らないのに強いから帯をもらえた。」
「◯◯さんは弱いのに技だけは知ってるから帯をもらえた。」
と主張し合う2つのグループがあるということです。
この戦いがジェダイとシスばりに永遠に続いていると感じます。
「強いけどテクニックがない」と「テクニックを知ってるけど弱い」
この2つの概念、いえ教義は、お互いの存在を問題視しています。
他競技の出身者で、もともと強くて試合で勝ちまくって帯昇格した者にも、容赦なく類似の批判が向けられます。
「◯◯さんは柔道の技で勝っただけ、なんで帯が上がるの?」と。
確かに一理あります。そう考える人達がいるのも無理はないです。
私はその長きに渡る戦いに終止符を打つために、強く、かつ柔術のテクニックを備えた者にのみ帯を授与する制度を考えました。
テクニック検定はそのソリューションの一つです。もちろん、強さの評価を完全に客観的に行える制度は、いまだ導入できているわけではありません。非常に難しいです。
ただしトライフォースの場合、長い歴史により全年齢、全帯に必要十分な会員数が存在するので、会員同士の実力の比較による相対的評価が高い精度で行えるようになりました(トライフォースの帯なので、他流派との比較はこの際考えないものとします)。
また「◯◯さんは全然クラスに参加していないのに試合の実績だけで帯をもらえた」と主張するグループもあります。
一方で「◯◯さんは確かにクラスにはまじめに出ていない。しかし実力もテクニックも申し分ない。何か問題ある?」というグループもあります。
これは流派ごとの「道場論、道場観」にも関わってくる話なので、一概に肯定も否定もできませんが、私は前者の主張に一理あると考えます。
そこで導入したのが出席日数をカウントする制度です。
まとめますと、平素のクラスへの参加を疎かにせず、柔術のテクニックをしっかりと身に付け、会員同士の実力の比較により相対的に強い者であること。これが現在の私の帯授与における判断基準になっています。
2月5日(水)は休館日となります。
基本中の基本技、フレームによるヘッドロックの解除とアームロックのシーケンスです。
私が指導しているフレームの作り方にも、一つエピソードがあります。
15年くらい前までは、私は手をパー(開手=かいしゅ)にして相手に押し当てていました。しかしロサンゼルスのグレイシー柔術アカデミーを訪れた時に、そこでの練習の際にフレームにおける開手について指摘されました。
「その手はオープンハンドにしては駄目だ。無我夢中の相手がとっさに指を掴んで捻ってきたら折れてしまうよ。」と言われました。
その日以来、私もフレームでは拳を固めるように改めました。実戦うんぬんを抜きにしたスポーツ柔術の練習においても、不要な突き指等を避ける効果があるかなと思いましたので。
組技を究めていくと、開手の方が力が入る技かそうでないかは感覚的に分かります。しかしグレイシーでは拳を作る技が結構あります。簡単なリストリリースの時もそうです。
私は「なんで開手でやらないんだろう?」とずっと思っていたのですが、そんな理由があったんだなとその時に改めて納得しました。力の効率性と天秤に掛けても、無視できないリスクがそこにあった訳です。
そんなエピソードでした。