11月からいよいよマスターカリキュラムの指導を始めます。
マスターカリキュラム (Master curriculum)
1日~ Leglocks 1
12日~ Turtle position (Top) 3
19日~ Guard position 4
興味のあるレッスンがございましたら、積極的にご参加下さい。
私のレッグロック体系をいよいよ教える日が来ました。普段からもちろん教えていますが、5つの流れで教えるのはこのクラスだけです。
かつて、レッグロックは王道ではないという空気が柔術界を支配していた時代もありました。10年以上も前の話ですが。しかし私の弟子にはレッグロッカーがとても多いです。芝本、山田を筆頭に、試合での一本勝ち率も相当高く、競技においては必要不可欠な技術です。
レッグロックは、それを続けてきた者と、避けてきた者とで、相当な技術格差が起こった分野ではないかと思っています。私自身は、普及と理解の手始めとして、まず「アキレス腱固め」という用語を使用しないことから始めました。10年以上用いていません。言葉としても発しないようにしていました。2009年発表のDVD「柔術技法」においても、フットロックの名称を強調しました。
なぜか。あの技はアキレス腱の部分を抱えるだけで、極まるのはアキレス腱ではないからです。それが私の見解です。アキレス腱固めというネーミングだと、どうしてもアキレス腱を絞る技だと誤解してしまいます。私も白帯の頃は一生懸命アキレス腱を絞りあげていました。そして相手がどうしてもタップしてくれないので、ふくらはぎへの筋肉潰しへと逃げていました。練習ではそれでタップしてくれますが、試合ではアドレナリンが出ているので誰もタップしてくれません。これは”アキレスあるある”だと思います。
そして本当の極め方にある日出会いました。「なんだ、これは足首を折る技なのか」とその時に気づきました。だから海外ではアキレス腱固めの名称はほぼ使われていないのかと。もちろんたまにアキレス腱断裂も起こり得る技ですが、結果論であって、本質的な極め方ではないと考えています。
トライフォースにおいても、指導方法を今の極め方に完全に変えて以降、それまでどうしても極め方が分からなかった生徒たちが次々とコツを掴み、技を習得できるようになりました。臨床試験ではないですが、これは私の指導者キャリアの中でも印象深い出来事でした。
ちなみにバナナ・スプリット(股裂き)は最終的に選考漏れし、マスターカリキュラムにおいても遂に登場しません。ポピュラーですし、良い技なのですが、相手の柔軟性への依存度が非常に高い技です。仕掛けてみて、180度開脚が出来る相手だった場合、技が極まらずポジションを失うか、カウンターでバックを取られることもあります。よってカリキュラムとしてはラインナップしないことにしました。