【支部長インタビュー】トライフォース大島代表 石毛大蔵「柔術は国境を越えて人と人を繋げる力を持っている」

各地で活躍する支部長の皆さんに焦点を当てていく【支部長インタビュー】シリーズ。

第五回目は、トライフォース大島の代表を務める石毛大蔵さんです!

これまでの職歴や柔術歴など、自己紹介をお願いします。

こんにちは!トライフォース大島代表の石毛です。私は千葉県銚子市出身で、2025年現在、44歳になります。

中学・高校・大学と柔道に打ち込み、日本一を目指して日々稽古に励んでいました。大学時代には、伝説の格闘技イベント「プライド」に夢中になり、その影響で柔道引退後にサンボや総合格闘技の練習を開始しました。サンボでは全日本サンボ選手権を二連覇という結果を残しました。

大学卒業後はアメリカ・アトランタの語学学校に1年間留学しました。現地では語学を学ぶ傍ら、「躰道」という日本の武道を学ぶ道場に通い、引き続き格闘技の練習を続けていました。その結果、アトランタのアマチュア総合格闘技トーナメントにも出場し、見事二戦二勝で優勝しました。そのうちの1試合では、無敗の相手コール・ミラーに腕十字固めで勝利を収めました。ちなみに、彼は後にUFCファイターとなっています。

帰国後は母校の高校で非常勤講師を務める一方で、職場には秘密でパンクラスのリングにも上がり、ついにはパンクラスの王者となることができました。しかし、格闘技に専念するため、高校の職を1年で退職。その後、2007年5月27日のダン・ハーディー戦で脳挫傷を負い、UFCの王者を目指す夢を断念せざるを得なくなりました。

医師から「復帰するなら一発もパンチをもらわないように」と告げられたことは、今でも心に残っています。

その後、目標を競輪選手へと切り替えました。「競輪も金網の中で競う競技だからやるしかない!」と直感で決め、努力を重ねた結果、2009年5月27日に競輪学校に入学。しかし、自転車のタイムが伸び悩み、卒業認定試験に合格できず、競輪学校を退学する結果となりました。

次に目指したのは整骨院の開業です。柔道整復師の養成校に3年間通い、資格を取得。その後、接骨院で3年、整形外科で3年勤務しました。この経験から、多くの方々が筋力低下や運動不足による体調不良を抱えていることに気づき、「整骨院を開業するのではなく、運動を通じて健康をサポートできる施設を作りたい」と考えるようになりました。

そんな中、自身が取り組んでいた格闘技の道場運営に可能性を感じました。特に、大人が始めやすく健康にも寄与できる「柔術」に注目しました。カリキュラムがしっかりしている道場を探していたところ、偶然にも自宅近くに「トライフォース池袋」を発見しました。さらに、池袋駅で当時の本部GM・新明さんから直接お誘いをいただき、トライフォース池袋に入門することを決意しました。

池袋で約3年間練習した後、現在の道場である「トライフォース大島」を江東区大島に設立しました。これからも柔術を通じて、多くの方々の健康と充実した人生をサポートしていきたいと考えています!

入門前はトライフォースにどのようなイメージを持っていましたか。また、現在はトライフォース大島代表として活動されていますが、トライフォースとしてジムを出すメリットについて、どのように感じていますか?

入門前は、自分よりも若い方が多い会員層なのではないかと思っていました。
しかし、いざ入門してみると、自分より年上の先輩方が多くいらっしゃり、皆さんが試合で勝つことよりも純粋に柔術を楽しんでいる姿がとても印象的でした。

トライフォースの名前でジムを開設するメリットは多岐にわたります。ジムを複数店舗運営されている早川先生から、開設前にアドバイスをいただいたり、ジム運営に必要な書類や手続きについて共有していただける点は大きなサポートです。また、本部と同じカリキュラムを共有できるため、統一された指導が可能になります。

さらに、トライフォースネットワークには、私と同じように個人で道場を設立された方々も多くいらっしゃるので、何かあれば相談できる環境が整っているのも心強い点だと思います。

以前ブログで、「江東区大島に30カ国の人々を集めるのが目標!」と題し、入会した方の国旗を壁に貼っていくという取り組みを拝見しました。多くの人と交流できることもまた、柔術道場の醍醐味の1つですね。トライフォース大島での、外国人会員の皆さんとの交流はいかがですか。

現在、道場には21か国の国旗のシールが貼られています。これは、入会や出稽古で道場を訪れた方々の出身国を表したものです。
現在在籍している外国人の方々の国籍は、イタリア、インド、オーストラリア、ベラルーシ、フランスです。道場では、皆さんが日本語で話しかけたり、英語でコミュニケーションを取ったりと、和やかな国際交流が行われています。

言葉があまり通じなくても、スパーリングをすればお互いに仲良くなれるのが柔術の素晴らしいところですね。私自身も以前お話しした通り、1年間アメリカに留学していた経験があります。ほとんど英語を勉強せずに渡米しましたが、道場でスパーリングを通じてアメリカ人と仲良くなるうちに、少しずつ英語が話せるようになりました。

昨年の夏にはイスラエルを訪れた際、現地の柔術道場にも足を運びました。そこでもスパーリングを通じて現地のイスラエル人と仲良くなり、柔術が国境を越えて人と人を繋げる力を持っていることを改めて実感しました。

柔道、サンボ、MMAと多くの格闘技で輝かしい成績を残し、そして最後はブラジリアン柔術へと辿り着いた石毛さんですが、柔術の魅力とはズバリ何でしょうか。

柔術の魅力はスパーリングだけではありませんが、この年齢になってもケガをすることなく、思いっきりスパーリングを楽しめる点は、私にとって本当に魅力的です。

トライフォース大島では、格闘技未経験から柔術を始める方がほとんどですが、特に50代の方々が元気いっぱいで、皆さん思いっきりスパーリングを楽しんでいます。これが柔道やサンボ、MMAのような立ち技がメインの格闘技だと、なかなか厳しいのではないかと感じています。

ちなみに、先日「気持ちは大学生!」と意気込んで20代の柔道経験者の会員さんに立ち技で勝負を挑んだのですが…見事にボコボコにされてしまいました(笑)。

最後に、今後の展望などはありますか。また、近隣の柔術家・全国のトライフォースの皆さんにメッセージをお願いします!

今後の展望としては、江東区、江戸川区、墨田区の皆様に柔術を広く知っていただき、趣味として柔術に取り組んでいただけるよう、これからも努力していきたいと考えています。

もちろん、会員の皆さんに強くなっていただきたいという思いもありますが、それ以上に、柔術を長く楽しんでいただきながら、肉体的にも精神的にも健康になっていただきたいという思いが強いです。

今はまさに人生100年時代です。トライフォースの皆さん、柔術を通じて健康を手に入れ、人生をよりパワフルに楽しんでいきましょう!

トライフォース大島 Ojima
指導者:石毛 大蔵 Daizo Ishige
住所:東京都江東区大島4-8-9第2神長ビル2F
TEL:080-9990-1633
Web:http://tfbjjtokyo.com

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