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早川総代表のコラム | トライフォース柔術アカデミー Tri-force BJJ - Part 5

ハーフガードを許さない

By | 池袋 | 2018/03/02 | No Comments

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柔術スタイルのお話です。

私は相手にハーフガードで固められることがほぼありません。

大きい相手にハーフで固められたら、そこからエスケープする自信がそれ程ないのです。50%くらいはパスされてしまいますね。

なので「俺は固めさせないぜ」とかそういうことではなく「固められたらすぐ足を抜かれる」という意味です(笑)。

しかし逆に言えば「徹底的に足を利かせてハーフガードを許さない」これが私のディフェンスの特徴的なスタイルです。

芝本や澤田もそのスタイルを踏襲していると思います。彼らをハーフで固めることはなかなか出来ません。

おそらく多くの人がハーフガードまでは妥協しがちです。ディープハーフとかが得意であればそれで全く問題ないです。自分の庭に仕掛けた罠みたいなものですからね。

私の場合はハーフガードを受け入れてしまうとパスされる可能性がとても高くなってしまうので、無我夢中で足を使い、体捌きを駆使しまくります。

そんなわけで必然的に足が利くようになり、フロントロールとバックロールを繰り返しても平気なジャイロセンサーが備わったのだと思います。

 

サトラレ

By | 池袋 | 2018/02/23 | No Comments

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よく「相手の何手先を読む」と言いますが、 柔術においてリアルに読めるのは何手くらい先なのでしょうか。

50手先?100手先?私は何となく3手くらい先が限界かと思っています。

簡単な例では、相手の予備動作からどのパスガードを仕掛けて来るのか予測する、そしてカウンターのスイープAを仕掛ける。

これが1手先を読むということです。

スイープAを仕掛ければ、相手は床に手を着いて耐える可能性がある、その時はその着いた手にサブミッションを掛ける準備をしておこう。

これが2手先まで読むということです。

そのサブミッションを防ぐにはあの方法しかない、しかしあの方法で防御するとスイープBに対して無防備になるので、スイープBを掛ける準備もしておこう。

これでやっと3手先を読むことになります。

で、4手目より先を読むことは、1手目を読む時点では不可能ではないにしろ不毛といえます。起こりうる局面が分岐しすぎるからです。

なので実際には2手目の局面に入りかけたあたりで、改めてそこから3手分まで先を読む、といった感じで、終わりと始まりがかぶりつつ、先読みをしていく作業をしているように私自身は思えます。

つまり技術の袋小路に陥らず、どういった局面からもその3手先くらいまで読める人が、あたかも何十手先まで相手の動きを読んでコントロールし続けているように見えたり、感じたりするのだと思います。

これはあくまでも目まぐるしく動き合う刹那に生じる読み合いの話です。

10分間なら10分間の、試合時間全体を通しての戦術的な読み合いは、また別の話になります。

 

サイレントマウント

By | 池袋 | 2018/02/18 | No Comments

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サイドコントロールからステップオーバーしてマウントを取る際に、手で自分の足を掴んでそっと相手の体の向こう側へと渡す技です。

グレイシーの古典的な技法として伝え続けられています。かといってそれほど有効性のある技でもなく、私自身も、ある一定の条件が揃った時にしか使うことがありません。

昔、パラエストラ東京さんで練習させて頂いていた頃に、誰かがその技を掛けると、中井祐樹先生が「WOW! サイレントマウント!」とシャウトされました。

それ以来、私はこの技をサイレントマウントと呼んでいます。結構良い名称だなと思っています(笑)。中井先生はいつの時代も命名王でした。

いずれTFオンラインでも私なりの方法を紹介したいと思います。

※動画はファビオ・グージェウ先生とホヴェルト・トラヴェン先生による実演です。

ウォームアップオンライン

By | 池袋 | 2018/02/16 | No Comments
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アリアンシ(旧イパネマ道場)にて

ウォームアップのための各種ドリルも、そろそろTFオンラインにアーカイブしていこうかなと考えています。現行のクラスでは、ランニング系ドリルは省略すること多く、簡単なマットドリルだけやってすぐにテクニック指導に移ることが多いです。

しかし私が学んできた知識やメソッドの継承を、インストラクターにはもちろんのこと、茶黒帯のみなさんにもしておいた方が良いなと感じる今日この頃です。というのも私自身、あまりにもやらなすぎて色々忘れ始めてしまっているんですよね。今、一生懸命思い出しながらリストを作っています。

ブラジルでもアメリカでも、ウォームアップ(というかもはやトレーニング)を、クラスの始めにみっちりやる道場が多かったです。アニマルムーブに代表される、バラエティに富んだ様々な補強運動がありますが、その中でもアリアンシでは特に豊富なバリエーションのドリルをこなしていました。腹筋などは毎クラスごとに必ず100回くらいやらされました。

私はアレッシャンドリ・パイヴァ先生率いるリオデジャネイロのアリアンシで練習をしていましたが、ブラジル滞在中は他道場へも出稽古に行くことも多かったです。そんな中でもやはりアリアンシは先進的だなと思いました。アニマルムーブを習うためだけにパイヴァ先生に連れられてヨガの達人オーランド・カニ師匠の道場へ通ったこともあります。

サンパウロのアリアンシはさらにウォームアップが重視されていたと聞きます。渡辺直由先生が修行へ行っていましたが、そこでは将軍ファビオ・グージェウ先生指導の下、基礎トレーニングの時間をみっちり30分は割いていたそうです。ナオさんはそこからも様々なメソッドを持ち帰ってくれていました。

私がトライフォースで補強運動を取り入れることがほぼなくなったのは、トレーニングには単純に個人差が大きいことと、各自が自分の時間を使って出来る事でもあるからです。反面、柔術テクニックの反復練習はパートナーがいなければ出来ませんので、限られたクラス時間の中では可能な限りそこに時間を割くことにしていました。

実際、ブラジルではウォームアップに時間を割き過ぎて、クラスの中で習えるテクニックは多くても2つ、場合によっては0という日もありました。少なくとも私が修行していた2000年~2007年頃の時期はそうでした。なので日本ではその辺のバランス配分をアレンジしないといけないなと思いながら、私はトライフォース独自のクラスメソッドを作り上げていきました。

そしてこれからの新世代インストラクター達が、いざとなったら知識の引き出しからウォームアップのバリエーションを取り出せるように、アーカイブしておく必要はあると今は考えています。

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リオの気候はカラっとしており、いくらでもスパーリングできました。

帯昇格テスト?

By | 池袋 | 2017/11/07 | No Comments

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ふと見たらテクニック検定の合格者が60人を超えていました。

手探りではじめたテクニック検定のシステムも、徐々に段取りが整い、軌道に乗ってきました。

もちろん、合格者の影には散っていった兵どもが夢のあとが有ります。引き続き合格を目指してトライして下さることを期待しています。

先日、関係者との会話の際に「トライフォースには帯昇格テストがあるんですよね?」と聞かれました。おそらくテクニック検定のことかな?と思いました。

誤解のないように書いておきたいのですが、テクニック検定は帯昇格テストではありません

テクニック検定に受かったからといって帯が昇格するわけではありませんし、帯が昇格しないわけでもありません。

関係ないわけでもないですが、それ自体が帯昇格に直結しているわけではありません。評価の一部分ということになります。

テクニック検定に合格することの最大の価値は「私はテクニック検定に合格しました」と言えることだけです。

検定の価値は、当事者がそこに価値を置くかどうかということに尽きます。それは野菜ソムリエでも漢字検定でも資格は何でも同じだと思います。一般向けに検定を開放出来ているのも、帯昇格テストではない為です。

一方で、テクニック検定には、これまでアカデミー側が握っていた帯昇格に関する全権の一部を、生徒さん側に託すという狙いもあります。

出席カードによる練習回数のチェックもその一環です。必要要件を定めることによって、こちらが帯をあげたくてもあげられない、そういった状況をあえて作っています。

年功序列や名誉、貢献度で帯を授与することは、現在のトライフォースのシステムでは不可能になります

余談ですが、帯授与のタイミングを検討している時、あるいは帯授与式の直後などに、以下のような言葉を聞くことは少なくありません。

「僕は帯の色には興味ありません。楽しみながら続けられればそれで良いです。」

「最強の白帯って格好よくありませんか?それを目指していました。」

「今の帯で大きな試合に出て勝ちたかったのですが・・・仕方ありません。」

帯昇格が長期間保留されていた為か、あるいは帯昇格の気恥ずかしさから言っているだけかもしれませんが、本心の可能性もあります。本人にとって不本意な昇格なのであれば、こちらとしても残念です。

このように、こちらが相手の本心を慮ったり、腹を探ったりしなければならないのも、帯授与に関する全ての権限を我々が抱えているからであると私は思いました。

よって生徒側にもいくつかのボールを渡しておこうという考えに至りました。それがテクニック検定であり、出席カードになります。

これらの制度により、本人の意思がどこにあるか、ある程度わかるというわけです。

今の帯でまだまだがんばりたい人は、テクニック検定を受けないようにして下さい。昇格させられてしまうかもしれません。気をつけましょう(笑)。

レッグロックンロール

By | 池袋 | 2017/11/02 | No Comments

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11月からいよいよマスターカリキュラムの指導を始めます。

マスターカリキュラム (Master curriculum)

1日~ Leglocks 1
12日~ Turtle position (Top) 3
19日~ Guard position 4

興味のあるレッスンがございましたら、積極的にご参加下さい。

私のレッグロック体系をいよいよ教える日が来ました。普段からもちろん教えていますが、5つの流れで教えるのはこのクラスだけです。

かつて、レッグロックは王道ではないという空気が柔術界を支配していた時代もありました。10年以上も前の話ですが。しかし私の弟子にはレッグロッカーがとても多いです。芝本、山田を筆頭に、試合での一本勝ち率も相当高く、競技においては必要不可欠な技術です。

レッグロックは、それを続けてきた者と、避けてきた者とで、相当な技術格差が起こった分野ではないかと思っています。私自身は、普及と理解の手始めとして、まず「アキレス腱固め」という用語を使用しないことから始めました。10年以上用いていません。言葉としても発しないようにしていました。2009年発表のDVD「柔術技法」においても、フットロックの名称を強調しました。

なぜか。あの技はアキレス腱の部分を抱えるだけで、極まるのはアキレス腱ではないからです。それが私の見解です。アキレス腱固めというネーミングだと、どうしてもアキレス腱を絞る技だと誤解してしまいます。私も白帯の頃は一生懸命アキレス腱を絞りあげていました。そして相手がどうしてもタップしてくれないので、ふくらはぎへの筋肉潰しへと逃げていました。練習ではそれでタップしてくれますが、試合ではアドレナリンが出ているので誰もタップしてくれません。これは”アキレスあるある”だと思います。

そして本当の極め方にある日出会いました。「なんだ、これは足首を折る技なのか」とその時に気づきました。だから海外ではアキレス腱固めの名称はほぼ使われていないのかと。もちろんたまにアキレス腱断裂も起こり得る技ですが、結果論であって、本質的な極め方ではないと考えています。

トライフォースにおいても、指導方法を今の極め方に完全に変えて以降、それまでどうしても極め方が分からなかった生徒たちが次々とコツを掴み、技を習得できるようになりました。臨床試験ではないですが、これは私の指導者キャリアの中でも印象深い出来事でした。

ちなみにバナナ・スプリット(股裂き)は最終的に選考漏れし、マスターカリキュラムにおいても遂に登場しません。ポピュラーですし、良い技なのですが、相手の柔軟性への依存度が非常に高い技です。仕掛けてみて、180度開脚が出来る相手だった場合、技が極まらずポジションを失うか、カウンターでバックを取られることもあります。よってカリキュラムとしてはラインナップしないことにしました。

タイミング

By | 池袋 | 2017/10/25 | No Comments

タイミングで取る。これがストレートアームロックに対する私の基本姿勢です。そのコンセプトを学ぶことが出来る最良の基本テクニックの一つが、このニーオンベリーからのニアサイドアームロックです。

動画ではあえて説明しておりませんが、実際には立膝のまま倒れ込み、相手の腕を一気に伸ばしてしまうことも多いです。

青~茶帯時代の一時期は、グリップブレイクを数年単位で全くやらない時期がありました。もちろん技術は持っていたので、通常の力の相手であれば、グリップを切ろうと思えばいつでも切れました。

しかし私がやっていた練習方法は、グリップを作られたらすぐにマウントならマウントに戻り、また次のタイミングを探すという方法でした。そのくらい、タイミングで取ることの重要性を大切にしていました。

タイミングで取ることができれば、自分より体格やパワーに勝る相手であっても、腕を伸ばすことが容易にできるからです。

ちなみに私は現在も相手の二の腕を足で蹴るグリップブレイクを全く使いません。ポピュラーな方法ですが、私自身は白帯の頃しか使ったことがありません。よってベーシックカリキュラムにも含まれていません。

なぜか。腰が痛くなることが分かったからです。かなり不自然な形からウェイトトレーニングのレッグプレスに似た動作を行うので、体への負担が大きいことを確信しています。自分の弟子には推奨できない技です。

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持続可能な組織運営

By | 池袋 | 2017/10/21 | No Comments

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写真の杉村君は、一般会員からテクニック検定とインストラクターコースを経て、指導員になった会員の一人です。

その後、レベル1で1年、レベル2でさらにもう1年の指導キャリアを積み、アドバンスト検定をハイスコアで合格し、この度レベル3認可インストラクターへの昇格を果たしました。

私が考えるトライフォースの理想のインストラクター像を体現する男です。今後、杉村にはアドバンストクラスの指導も任せようと思います。

はっきり言いますと、杉村は弱くはありませんが、特別に強くもありません。実力は茶帯の中でも「中の中」くらいでしょう。全日本タイトルなどを保持しているわけでもありません。

しかし指導者としてはプロそのものです。長いキャリアを経てそのインストラクションスキルはさらに向上し続けています。

過去のコラム等でも度々語ってきましたが、私はもはやインストラクターに絶対的な強さを求めることをかなり以前から止めています。

指導フォーマット
http://tfikebukuro.blogspot.jp/2014/11/blog-post_7.html

インストラクター資格
http://tfikebukuro.blogspot.jp/2014/11/blog-post_68.html

採用の条件を「最強の選手であり最高の指導者であること」とすれば、限られた母数の生徒の中からインストラクターを育成していくことは極めて困難となります。

そうなると、他道場の強豪選手に外部講師を依頼するか、有名選手がたまたま移籍してくれるのを待つ等の依存体質になります。

指導は下手でも良いから有名選手、強豪選手から習いたい、そういった方もおられると思いますし、ユーザー目線で見ればそういった考えも理解できます。

トライフォースではどうかと言いますと、トップレベルの実力を持つ指導員も多数おりますが、全員がそうというわけではありません。なので、トップ選手からの指導だけを期待している方にとっては、トライフォースは物足りなく感じるかもしれません

しかし私はそのような「一流の強豪選手をずらりと揃える」という業界のレースからはとっくに降りています。私は「持続可能な組織運営をする」という選択肢をチョイスしました。

強豪選手であってもいずれ衰えは来ます。その時に、それが目当てで集まった生徒さん達は、果たしてその選手から技を習いたいと思い続けてくれるのでしょうか。きっとそこにはまた一定の不満が生まれてくると思います。そして新しい有名選手を求め続けるのではないでしょうか。

その点、杉村に関しては何の心配もありません。なぜなら最初から強くないからです。しかし指導者としての能力に私は太鼓判を押しております。そして、そんなトライフォースに人が集まってくれたら良いなと思っています。

以上、杉村レベル3昇格記念のお話でした。

パスガード三種の神器

By | 池袋 | 2017/10/19 | No Comments

パスガード三種の神器。

トライフォースにおいてはニースルーパス(ニア、クロス)、そしてスタッキングパスになります。
(これに関しては、どこの流派であってもほぼそうだと思いますが。)

ただしトライフォースの場合は、その三種の中でも必ずニースルーパスを先に指導しています。これはDVD「アートオブ柔術」の時からそうです。伝統的なグレイシースタイルではスタッキングパスを最初に学びます。なのでアートオブ柔術で逆説を唱えるのはちょっと怖かったです。

己の未熟さをいつでも改めることができるよう、アートオブ柔術の発表後も15年間考察を続けましたが、スタッキングパスを先に教える合理的な理由は結局分かりませんでした。よって私は今もニースルーパスを先に覚えるものとして指導しています。

強力なのはスタッキングパスだと思います。なのでこれは使いやすさ、覚えやすさ、シンプルさという観点でのお話です。

仮説ですが、おそらくコンバットベースがハブポジションとして存在していなかった頃の名残りではないかと思います。伝統的なグレイシースタイルでは、クローズドガードが割れたらすぐに片手を股の間に差し込んでいく技法が多いです。何なら片手を差し込むことによってクローズドガードを割る技法もたくさんあります。私も色々な方法を習いました。

しかしトライアングルチョークに対してはいずれもかなり無防備な状態になります。”先の先”を取れればスタッキングが勝つのですが、カウンター狙いの相手だと、片手だけを股に入れた瞬間に”後の先”を取られてほぼ勝てません。よって私は早い段階でそれらの技法を全て捨てました。

ニースルーパスの長所は、重力に従って膝を下に落とすだけ、ということです。セットアップの時点で下から上に足を持ち上げる動作が必要なスタッキングパスよりも、自然の摂理に適っており負担が少ないです。初心者が使う技としては最も簡単であると考えています。

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ネクストステージ2017

By | 博多, 大阪, 新宿, 池袋 | 2017/10/12 | No Comments

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2017年11月から池袋本部にてマスターカリキュラムのクラスをスタートさせる予定です。

ベーシックもアドバンストも、アカデミーにおける試用期間を経て修正点をあぶりだし、完全にブラッシュアップした作品をオンラインにアップロードしました。

マスターカリキュラムも120%完成しているので、20%を削ぎ落とす必要があります。クラスで実際に指導しながらその見極めを行って参ります。

これでトライフォースのカリキュラム三部作がようやく完成します。全450種類、マルチフィニッシュ分の技もカウントすればおよそ500種類のテクニックが一覧化されます。

ちなみにマスターカリキュラムにも、ベリンボロや50/50は相変わらず出てきません。あえてそうしたわけではなく、限られた枠の中で、単純に入れる余地がありませんでした。

カリキュラムにはトライフォースにおける”水と空気”のようなものしかラインナップしていません。ベリンボロも50/50も、なきゃないでまあ生きていけるというのが現在の私の実感です。

多くの人にとって最大公約数的なテクニックであるかどうかも重要なポイントです。カリキュラムのテクニックは、あくまでも同体格で標準的な柔軟性の相手に掛けることを想定しています。

よってインストラクター自身や、一部の会員にとって非常に困難と思われるムーブメントが含まれる技は、当然除外してあります。

飛び付き十字固めであるとか、側転パスガードであるとか、そういった類の技もそうですね。知りたい人は新明先生に教えてもらって下さい。

カリキュラムにはないその他のモダンテクニックは、レギュラークラスで各先生から得意技を習ったり、TFオンラインのテクニックライブラリーやパッケージ作品を視ることにより補って下さい。というかYouTubeを視て下さい。流行り技は大抵見つかるでしょう。

さてベーシックカリキュラムは2010年にはクラスで試験運用を開始し、2014年末に書籍&DVD化しました。

ベーシックを作るのには5年の歳月を要しましたが、それを作りながらアドバンストの内容も80%は固めていたので、アドバンストはその2年後の2016年末には発表することができました。

そしてアドバンストを作りながらマスターの内容も80%は固めていたので、TFオンライン公開後から1年以内にマスターカリキュラムの配信を開始することが出来ました。

同時進行の期間を考慮せずにおけば、制作期間はベーシック5年、アドバンスト2年、マスター1年ということになりますので、ベーシックを作るのが一番難しい作業でした。何度も挫折しそうになりました。しかし根気よく諦めずに続けていればいつかは終わるものですね。

カリキュラム三部作の全アップロードが完了した後は、また新たな基軸としてセルフディフェンスのプログラムもまとめたいと考えています。これは帯昇格等には全く関係ないスピンオフのようなものです。スターウォーズ本編に対するローグワンのようなものでしょうか。

帯制度のコラム等でも過去に何度か書いておりますが、トライフォースがセルフディフェンスを全面に押し出す方向性というのは考えていません。それならばグレイシー系列のアフィリエイトを目指さなければ筋が通りません。

セルフディフェンスのプログラムは、増え続ける護身術セミナーの需要にトライフォースが独自に応えていくためです。企業から、警備会社から、学校から、様々なニーズがあります。早川、渡辺、中山、新明、エーゲン以外にも、セルフディフェンスを教えることが出来る指導者を育成する必要があります。グレイシーのクラシック護身術をベースとし、あくまでも早川が考案したプログラムということになります。

ナオさんが残してくれたセルフディフェンスのレガシーであるJJSD、今では五反田でのみ運用されていますが、新プログラムの完成後、JJSDは一旦リセットさせてもらう予定です。また新たな検定をご用意致します

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